私は、東村山・所沢地区を拠点に東京都・埼玉県・長野県を中心に活動する中小企業診断士・事業承継士の羽田巧(はた たくみ)です。
今回は、親族内事業承継を成功に導くための7つのテーマの最後の「優秀の美を飾る」です。
ここでのポイントは、後継者にバトンタッチした後で、影響力を残さずに新しい人生を歩むかです。
形式的に会社を去ったはずの元経営者が影響力があると、従業員が後継者でなく元経営者の顔色を伺ったりして後継者が思うように力を発揮できなくなってしまいます。
精神的にも物理的にも「けじめ」をつけて会社から未練を断ち切り、新たな人生をスタートするための準備が必要です。

「代表交代セレモニー」を開催する

対外的にケジメを付けるため、後継者を紹介するため、後継者に社長としての最後の覚悟を決めさせるためにも、家族、従業員、取引先を集めて社長交代式をホテルで「代表交代セレモニー」を開催しましょう。
現経営者が今までの振り返りと後継者への応援依頼をして、後継者からは感謝の気持ちの謝辞を述べます。今まで共に戦ってきた幹部社員の表彰を行って労い、新任役員の紹介も行いましょう。
「代表交代セレモニー」をとうして、精神的にケジメをつけて新しい人生を歩むことができるのです。

会社から自分の存在を消す

社長室を後継者に明け渡し、自分の机と椅子を撤去しすることで、会社から自分の存在感を消し、自分の影響力を残さないことで後継者が経営を行いやすい環境をつくります。
無暗に会社に顔を出すと後継者にとっては、やりにくくなってしまいます。

引退後の居場所をつくる

引退後に何をするのか、現役のうちに趣味を見つけたり、やりたいことリストを作成して実行していくのも良いでしょう。
今まで会社のために働いてきたので、自分の時間を思いっきり楽しみましょう。