業務を効率化させるために自宅や出張先から、社内で使用しているファイルが必要になったり、社内のシステムに接続して作業が行えるようにしている企業も多いのではないでしょうか。

たしかに、ITにより、いつでも、どこでも仕事ができるようになると、隙間時間などを活用して早く処理できるようになります。ただ、その一方で、いつでも仕事ができるということは、24時間社員を拘束しているのと同じことになり、従業員の大切なプライベートの時間を奪ってしまったり、仕事を家に持ち帰ってこなしたりして、作業の効率化どころか従業員にとってはマイナスでしかありません。結果的に生産性が悪くなってしまうことになります。

それを防ぐためには、ITを使えない状態を強制的につくる必要があります。例えば、夜の10時から朝の5時までは、社外からのアクセスを遮断したり、システムに接続できないようにします。ヒトは明確な期限がないと後回しにしてしまう性質もあり、時間を区切るということは、理にかなっているのです。

ITは仕事を効率化させるのは役立ちますが、運用の仕方しだいでは、便利さゆえに際限なく使い、結果的に生産性が落ちてしまうのです。そうならないためにも、時間で管理するという発想も大事なのです。